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心理学年報31号

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心理学年報31号

47編集後記今年度は、心理・教育学科心理学専修に入学した学生が卒業する最後の年度であり、心理・教育学科から心理学科への移行が完成することになります。この移行に伴って、学生の心理学に対する興味関心の持ち方にも変化があるような気がします。来年には、今年度の卒業論文の題目と来年度のものと比?して、学生の興味関心にどのような違いがあるか確認してみたいと考えています。このような中で、今年も心理学年報を発行できることは私どもにとって大きな喜びです。本号では論文四編と講演録一編を掲載することができました。特に、講演録では境先生が特別研究員としてイタリアで学んできたことを踏まえて知覚心理学とはどのような学問か再検討されています。これは心理学とは何かという根本的な命題を再検討する機会を与えるもので、学部の1年生から大学教員まで心理学科のだれにとっても興味深いテーマであったように思います。臨床など応用分野の心理学に興味を持つ学生が多いなかで、「知覚の、他者との共有」について探求する知覚心理学をそういった学生にこそ十分に学んでほしいと思いました。また、今年度大変悲しい出来事がありました。長きにわたって実習指導員として心理学科を支えてくださっていた土田昌司先生が12月に急逝されました。心理学科の学生の身近な窓口として授業の課題や卒業研究の助言を丁寧にしていただいただけでなく、教員の学務および研究に対しても労を惜しまず支援してくださいました。その貢献はあまりにも大きなものでした。本当に有難うございました。この場を借りて、感謝の気持ちとともにご冥福をお祈りいたします。最後ではありますが、査読をいただきました先生方に感謝申し上げますとともに、広報の編集をお手伝いいただいた茅野一穂先生にお礼申し上げます。(文責竹内康二)編集委員竹内小美野康二喬