ブックタイトル明星大学 心理学年報 第32号

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明星大学 心理学年報 第32号

28明星大学心理学年報2014年第32号Figure 2. MP 1008における弁別訓練最終セッションと般化テストの反応位置分布(上から,角度次元,長さ次元,本数次元)の下部近辺に集中して反応が出現した。他方,S-への反応位置分布は,S+への反応位置分布と異なり,各次元に共通して反応領域の左右方向の周辺部となった。般化テストのS+への反応位置分布は,3つの次元の間で異なることはなく,線分刺激の下部に集中して反応が出現した。S-への反応位置分布は,いずれの次元においても反応領域の左右方向の周辺部となった。般化テストにおけるS+およびS-以外の各テスト刺激への反応位置分布は,長さ次元および本数次元において,線分刺激の下部に反応が出現した。ただし,角度次元においてはS+に比べ反応数の出現が少ない傾向を示した。考察本研究は,角度,長さ,および本数の3つの次元を持つ線分刺激による刺激性制御の程度を検討した。般化テストによって得られた般化勾配は,勾配の程度に違いがあるものの,角度,長さ,および本数の3次元において,凸型の般化勾配を示した。角度次元の般化勾配は勾配の傾きが急となる典型的な凸型となり,Bloomefield(1967),Hearst(1968),およびHonig etal(1963)の結果と一致している。これらの結果は,角度次元の刺激性制御が頑強であることを示している。一方,長さ次元の般化勾配は,角度次元の般化勾配に比べ,勾配の傾きが緩やかな凸型を示し,Pokrzywinski(1970)の結果と一致した。これらの結果は,長さ次