心理学部のアドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)

明星大学心理学部は、以下の資質を備えている人を、入学者として受け入れます。(総合選抜型入試は、以下の資質を備えた上で、心理学部の学びを理解し、心理学部の学びに自律的・積極的に取組める人を受け入れるための入学試験です。)

  1. 国語・数学・英語の基礎学力を備えている人。
  2. 客観的な事実やデータを基に、ものごとを論理的に考え、判断し、そのプロセスを正確に他者に伝えられる人。
  3. 心理学の幅広い領域のうち、自己の内面としての「心」にだけでなく、自己と他者や環境との関わりとしての「心」にも関心を向けられる人。
  4. 実験・検査・調査・統計処理・外国語文献読解など、人間を理解するための様々な方法の修得に意欲的に取り組める人。
  5. 友人や教員と協調して、自ら目標を定め計画的に学びを深めていける人。

高等学校で履修していることが望ましい科目※

国語総合
研究を行うための専門書等の文献の読解、論文を執筆するための表現などの基礎として必要です。
コミュニケーション英語 I
卒業研究やゼミでの研究にあたって、海外の研究等を参照するために必要です。
数学 I
調査・実験等のデータ処理を行うための基礎として必要です。
※ 履修することが望ましい科目  学士課程1年生の学修において、ある程度必要な科目とし、選抜方法の科目としては必須ではないもの

教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

1.教育課程編成の考え方

心理学部では、人材養成の目的及びディプロマ・ポリシーを達成するために、学科科目を(1)基礎科目、(2)基幹科目、(3)発展科目、(4)臨床実践科目、(5)キャリア形成科目、(6)研究実践科目に区分し、体系的に教育課程を編成する。 このカリキュラムは、「心理学の専門的な仕事をするために必要な基礎学力と技能とを修得している」ことを保証する公益社団法人日本心理学会の「認定心理士」資格、並びに、その上位資格である「認定心理士(心理調査)」資格に準拠している。 さらにこのカリキュラムは、「公認心理師資格の取得のために学部で修得しておくべき科目」をも網羅しているため、卒業生は大学院に進学するなどして公認心理師の資格取得を目指すことができる。

一方、心理学の多様な専門領域の授業では、多様な側面を持つ私たち人間を、様々な見方から捉えることを学びます。これらの授業は、バランスのとれた人間観を養うことにつながっています。たった一つの見方だけからしか人間を捉えられないと、その見方から外れた相手のことはまったく理解できなくなってしまうからです。

従って、心理学を学ぶことは、「科学的思考とバランスのとれた人間観とを身につける」ことなのです。このような素養を身につけた人は、将来どのような職業に就いても、また、人生のいろいろな局面で、充分にその素養を発揮して社会の中で信頼される人になれることでしょう。 (1)基礎科目 心理学の全体像および3年生以上の専門的な授業の理解に必要な基礎知識を提供するために、1年生に「心理学概論A」「心理学概論B」「心理学研究法」および少人数制で実施する「心理学統計法1」「心理学統計法2」、2年生に少人数制で実施する「心理学実験」「心理的アセスメント」などをすべて必修科目として配置する。 (2)基幹科目 心理学の多様な分野の概要についての学生の理解を達成するために、選択科⽬を20単位以上、1年生・2年生に配置する。 (3)発展科目 学生各自が卒業後の進路計画に従って自ら選択した学びを深めるために、専門科目を①人間科学、②産業・社会、③カウンセリング、④発達支援の4分野に区分して3年生に選択科目として配置する。また、調査研究に必要な知識の修得を目指す学生のために、心理学研究法の発展科目として、産業・社会分野にも関連の強い「心理学調査法」を選択科目として配置する。 (4)臨床実践科目 臨床の現場における実践能力を修得することを目指す学生のために、「心理演習」「心理実習」等を3年生の選択科目として配置する。 (5)キャリア形成科目 心理学部での学びを通じた学生の社会的自立を支援することを目的として、3年生に「心理学で拓くキャリア」を選択科目として配置する。 (6)研究実践科目 3年生から4年生にかけて「専門演習1A~2B」「卒業研究」を必修科目として配置し、専門的学修の最終成果である、科学的・実証的な卒業研究を完成させる。

2.教育方法の考え方

心理学部のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーの下で学生が修得すべき内容を教育するために、 (1)「知識・技術・技能の修得」、「学生の気づきや成長の援助」等、個別の科目の教育目標と学生が達成すべき具体的目標とをシラバスに掲げる。 (2)それらの目標を達成するのに相応しい教育方法(実習・演習・講義など)を採用して計画的に授業を実施する。 (3)各回の授業における学生の理解度を、授業内課題の達成度やリアクション・ペーパーの記載内容等から把握し、それを踏まえて授業のあり方を随時改善する。 (4)学生による授業アンケートの結果のうち心理学部のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーを踏まえた合理的な指摘を参照して、当該科目における教育方法を再検討する。

3.評価方法の考え方

(1)心理学部のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーに基づく個々の科目の教育目標に適合した評価方法を採用する。そのため、科目ごとにその到達目標をその構成要件とともにシラバスに明示し、成績評価はその目標及び構成要件に基づいて行う。例えば、知識・技術・技能の修得を目標とする科目では、それらの定着を問う試験を実施し、学生の気づきや成長を促す科目では、それらを捉えるためのレポート提出を求める。 (2)各科目の教育目標に照らして適切な内容の評価方法、適切な回数の評価機会を設定し、評価方法をシラバスに明示して、学生に当該科目の学修上の力点を周知する。 (3)上記2要件を充たした上で、①各回の授業内容について学生に論述を求める等、授業ごとの達成を成績に反映させること、②授業の進行に伴って、確認テストを行い自己採点させる等、学生が自らの学修の深度を適宜確認できる機会を提供することを通じて、学生の日々の学びの状況を捉えたきめ細かい成績評価を目指す。